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株式会社メディカルラボ

臨床検査(血液・食中毒・尿・細胞診 等の検査)、巡回健康診断サポート(主に高齢者施設を対象)、小規模デイサービスの運営

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 株式会社メディカルラボは、巡回検診サポート事業と臨床検査事業を行っている会社です。検査をするために外部に出向き、会社に検体を持ち帰り、検査室で検査を行います。大変な仕事も前向きにとらえ、社員全員で助け合いながら伝統を守りつつサービスの幅を広げていこうとしています。また、特徴的なターゲットへ積極的に取り組むことでオンリーワンの企業となっています。社内で明るく働く中小企業ならではの魅力を感じながら、取締役の今岡さんにお話を聞かせていただきました。

 メディカルラボの事業は、血液や食中毒等の臨床検査と、医療機関と一緒に行う巡回検診サポートがメインです。血液検査は健康診断サポート事業で行うもので、社内の検査室で検査をします。食中毒の検査は、相模原市や町田市・八王子市等から委託を受け、給食センターや小学校などの給食室で働いている方の検体を検査室で検査します。病院は、病気にかかってから行きますが、同社は病気の早期発見を目的に病気になっていない人の検査をします。また、症状が出ずに菌が体内にあった場合、その方が作ったものを食べた高齢者や乳幼児には症状が出てしまうこともあります。そのような感染を未然に防ぐことが同社の仕事です。
 食中毒検査は、食品を扱う方々を対象に主に行っていて市区町村、法人の他にも、大学生のインターンや中学生の職場体験で、食中毒の検査を事前に行う場合等で、個人からの申し込みがあります。同社は登録衛生検査所という保健所から指定を受けた検査所です。国家資格である臨床検査技師の資格所持者は4人います。臨床検査技師が行える仕事とは、採血、心電図の撮影、エコーの撮影など。ただし、会社の検査室で行う、分析機を使って血液検査をしたり、培養をして食中毒の検査をしたり、というのは資格がなくても、社内で教育を受ければ理系・文系関係なくできる仕事です。検査部、健診部、渉外部、総務部、と部署が分かれていますが、忙しい部署には他部署からヘルプに行き、助け合いながら仕事をしています。学校等で行われる健康診断のある春が一番忙しい時期です。採用は、臨床検査技師枠と総合職で分けています。臨床検査技師には、積極的に採血、心電図、エコーなどの業務をこなし、若いうちから技術を身に付けてもらいます。社員で採血の練習もします。練習した採血も検査するので、社員も積極的に協力します。総合職は、本社の業務全般で、検査室での業務だけでなくマネジメント等も含め会社を背負ってもらいます。どちらも内勤・外勤の区切りはありません。

 社員は20代・30代など、若い方の多い職場で社員数は25名、男女比は半々です。パー卜さんは短時聞から勤務可能です。正社員も、忙しい春以外はどの部署もほぼ残業が無いので、夜まで皆がいて帰りづらい雰囲気等もないです。本社の採用スタイルは、一次・二次・三次・最終と4回の面談のみの『100%人柄採用』です。ここで行う健康診断は高齢者や障害者の方々がターゲットで、優しさや、協調性がないと務まらない仕事のため、人柄をみて採用しています。
 同社では月に1回会社の補助で部署ごとの飲み会、年に1回社員旅行があります。費用は全額会社負担で、毎年違う温泉宿へバスで行きます。パートさんも含め全員参加で、社員旅行は部屋割りを他部署と混ぜたり、同期同士の繋がりを深めてもらうために新人芸をやってもらったりします。クリスマス・年末は社内で畳を敷いて納会、第5土曜日の駅前掃除も社員全員で実施します。また、年に1回の経営計画発表会での社員表彰や、来年の目標をお客さんの前で発表します。社員同士の交流が多いので仲が良いです。



 同社の健康診断サポート事業のターゲットは高齢者です。介護度が高い方が優先して入れる特別養護老人ホームの、入居者一人ひとりの居室を回り、それぞれの部屋で全ての健康診断を行います。他の業者だと受診ができない状況になってしまう人も「メディカルラボさんが来てくれると落ち着いて受診してくれる」と言ってもらえたり、100人くらいでも半日で終えられるので感謝していただいたり、終わった後にすぐ来年の予約が入ったりします。そういうときにやりがいや、大変な仕事だけどやって良かったなと感じるといいます。
 高齢者をターゲットにした理由は、社長が検査会社をスタートした際、懇意にしてくれていたお医者さんから、高齢者施設のレントゲン撮影をしてくれるところがないと相談を受けたからだそうです。とても大変なことで誰もやりたがらない仕事でしたが、試行錯誤してレントゲン撮影を可能にしました。それがとても喜ばれて少しずつ増えていきました。今では約350施設のお客様がいるので、老人健診専門業者として信頼を得られています。
 同社の一番の強みは、アットホームな社風と、中小企業ならではのスピード感があるところです。不況と言われる中、売り上げを下げずに続けられているのは、社員一人一人の能力の高さや団結力だと思います。

メディカルラボの今後の展望を今岡さんに伺いました。
 「本社の未来像としては、健診だけでなくアフターフォローにも力を入れていきたいです。例えば、特別養護老人ホームは、入手不足や、高齢者の対応の悩みがあるので、研修を行ったりして、職場環境の改善等にも協力していきたいと思っています。一歩引いているからこそ、お客様のネットワークがあるからできることがまだまだあると思います。検査事業もサービスの幅を広げ、介護事業で培ったことを他でも活かしたいです。「困ったときはメディカルラボに相談だ」というような存在になりたいです。」

 学生時代にやってよかったと思う事は海外旅行です。文化の違いや、改めて日本の良さを感じたり、そういうのを実体験として知ることができたのが良かったです。学生時代は時間があるので上手く使えたらいいと思います。本社は、前向きな発言をし、積極的にチャレンジできる、明るい社員を求めます。自分だけが良ければいい、ではなくて協調性・利他の精神、みんなで良くなろう、という考えを持ってほしいです。
 就職先は、頼られて活躍できる自分が輝けるフィールドを選んでほしいです。ぜひ視野を広げ、中小企業も見てもらいたいです。自分が働いている姿を想像できる会社であれば、合っている会社だと思います。

 迷わずはっきりとしていて、明るい印象を取材をさせて頂いて感じました。
 仕事ができる・できないではなく、やってみようとするか・やらないか、がポイン卜になると感じた取材でした。会社全体で仲が良く交流の場が多いことがプラスとなる面を最大限に活かし、チーム一丸となることで発揮される仕事ができるのは中小企業ならではだと思いますし、自分が必要とされていて責任もあることを深く感じると思いました。
 時間のある学生のあいだ、時間をかけてたくさん体験をし、自分の視野や選択肢の幅を広げていくことで、チャレンジしていくことで社会に出る前から学べることもあると思いました。

<取材協力>